北海道昆布の陸揚げ地であったことから
流通が盛んで昆布締めの文化の発祥地とも言われ大手の昆布問屋も数社あり
その一社から昆布締め用昆布を購入している。
業者相手の商品だから単価はキロ単位で廉価に購入できる。
北海道産昆布は数種あり名が知られているは
羅臼昆布、利尻昆布、日高昆布、それに道南産の真昆布の4種で
それぞれ天然と養殖があり等級別になって
使い道によって選択される。
魚もそうだが養殖魚より我々が釣ってくる天然魚の方が
高価で旨いのは昆布も同じこと。
しかし高級料亭の材料に使う一級品はいくら何でも高価格で使えないし
昆布締めには必要を感じないから適当なクラスを選ぶことになる。
今まで色々使ってきたが羅臼昆布が気に入って使っている。
それも養殖物で味は十分と思う。
羅臼の天然一級品は1s15,000円以上もするから食指が動かない。
昆布締めには養殖物でも幅の広い方が使い勝手が良い。
天然物は海底の岩場に生えるため潮流れで岩肌に擦られ傷物が出る。
一方養殖物は種付けしたロープを海中に水平に張るので
上から下に向かって成長していくため物理的に傷物は少ないし
魚と違って薬も使わないから安心できる。
旨さは天然物にかなわないが
昆布締めには養殖の中級を使えば十分のように思う。
もっとも一般に市販されているのはほとんど養殖物で
天然物は目立つよう天然と表示されるがあまり見たことない。
今の時期アマダイ、マダイ、ヒラメ、ハタなど
昆布で締めればこの旨さは釣り人冥利に尽きる。
養殖物の羅臼昆布1sで15枚前後が一締めになっている。
昆布の細い部分を利用し前回釣ったマハタを挟み
ラップを巻いて冷蔵庫に20時間程。
(魚の身質、厚さなどにより締め時間は調節する)
包みを解くと魚の水分を吸った昆布は濡れている。
良い具合に仕上がった。
魚の旨味を吸収した昆布を細く刻んで酒のあてにぴったり。
昆布は捨てる部分が一切ないから少々値が張っても価値は十分ある。



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