船頭の竿は芳しくない。
ところがいきなりグィーっと竿が絞られた。
かなりの抵抗でバレなければいいなと慎重に巻き上げAさんのタモに入ったのは
でかいカイワリ?と思ったが何となく違う。
Aさんもカイワリじゃないと言うがわからないと。
Aさんがわからないなんて滅多にないことなのに。
帰って図鑑やネットで調べてもカイワリ以外に考えられないが
これと違うのはメダイのように粘液が体表にあるのと口内が白い。
Aさんが電話で
「モクアジだ」
と言う。
手元に実物ないのにその考察力は凄い。
改めてその名で調べたらそれに間違いなく旨い魚だとわかった。
しかし珍魚が釣れるものだ。



姿形はカイワリそのものだが顔付きが少し違う。
刺身と昆布締めが滅法旨かった。
1.3kgあった。


