大きなかまぼこ形の厩舎は鮮やかなエンジや緑色で光り輝き
隣地にはこれまた大きく立派なサイロがそびえる。
その地続きには豊かな生活ぶりをしのばせる
豪華な住居を構える理想的な酪農の姿がある。
荒地を開墾しこの姿を作り上げるまで
想像を絶するほど苦労があったに違いない。
一方希望を抱き入植しながら思うようにいかず酪農をあきらめ
そこから去って行った人達の廃墟や荒地化した牧草地も数え切れないほどで
毎年の降雪圧力で完全に崩壊した住居などを見るに付け心が痛む。
酪農の失敗。
この大きな落差を現実視すると何とも云いようのない気持ちにさせられる。
ここを捨て去った人達は今どこでどうしているのだろう。
こんな思いを巡らすと実に空虚な気持ちになる。
空の青さはこの人達が生活してたであろう時と全く同じような澄み空なのに。



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