40代の乳ガン患者の手術だったとのこと。
乳房と筋肉がひとかたまりになって体から切り離され
金属製の盆にポンと置かれたときは溜め息が出たと書いてる。
近藤医師はこの時乳房温存療法を広めなければと痛感し
1988年月刊誌「文芸春秋」6月号に
「乳ガンが切らずに治る」と題した論文を発表。
東大と慶応大学病院の名をあげ
ハルステッド手術(前記全摘出手術)のやり過ぎと指摘し
これは外科医の犯罪行為ではないかと問題提起した。
この時点で講師止まりが決まったようなもので
教授にまでなれる訳がないこと十分承知の上だったらしい。
つまり治療は患者の為にあるべきで
外科医の名誉などにするのはもっての他だとも書いている。
正にこれだけの事を発表できる医師は他にもいないだろう。
やはり自分の保身を考えればもっともなことだ。
医療関係は強固なムラ社会で
「裏切り者の烙印」を押されたくないということだ。



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