鰓を切って頭に近い中骨に刃を入れてするのがいつものやり方なのだが
この時、魚が“泣く”。
ギューとかギーとかグーとか苦しい声というか音というのを出すのが
補聴器の耳にも聞こえる。
だから釣行前には少しでも魚の苦痛を和らげようと
締め具のナイフの刃先はよく切れるよう丁寧に研いでいく。
人様の手術だって切れないメスでゴリゴリやられたんじゃたまらないものね。
鰓ぶたからナイフを入れる時“堪忍”な、なんて思いでやるのだが
魚に一滴垂らせば全身麻酔のように苦痛がなくなるようなものがあれば
多少高価でも使ってやりたいといつも思うのだが。
動物世界は人間も含め他の命をもらって自らの生命を保っている以上
仕方のないことながら締める時はやはり“すまぬ”との思いをいつも持つ。
そうでなくとも釣り上げ途中も暴れ続け
釣り人はそれが楽しくての正反対の立場。
今まで膨大な数の魚を“手がけ”てきて供養でもしなければいけないなぁと
思う今日この頃のダボ船頭です。

研ぎ澄まされた締め用のナイフ
刃物店の店先には出してない



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