中山道や東北の一部には名の知られた所があるが
その多くは全国に点在し、今まで車旅の対象としてきた。
一般的に言えるがそのほとんどが商業化観光化され
街並みそのものは当時を忍ばせるに十分なのに何か素直に溶け込めず
旅気分を削がれる思いをする。
中には客の呼び込みまでする店があっておちおち歩けない。
その点前回の車旅で訪れた四国愛媛の内子宿は良かったが
今回の重要伝統的建造物保存地区の熊川宿はそれにも増して“超天然物”。
日本海の小浜界隈から京都へ海産物や塩を運んだ街道で
“主力商品”の鯖が多かったことから鯖街道とも言われる若狭街道。
京は遠ても18里。
若狭の商人達はこう言って72kmの道程に負けじと身を奮い立たせたのだろう。
人が空身の早足で行っても2日はかかる。
その途中の宿場が熊川宿。
他の多くの宿場町のように観光化“させず”
苦労しながら昔の姿を保ち続けていることなど
30分にも及ぶ資料館の職員の方から説明を受けることができた。
店舗一つ開くにしても厳しい規制を設け
ここまで細やかな神経を住人の方々が持ち
その姿を保ち続ける姿には頭が下がる思いだ。
従ってどこかの宿場街のように家並全部が土産物店や飲食店だなんてことは
ここ熊川宿にはない。
本物の良さ、姿が残るとても貴重な所で
機会があれば立ち寄るに十分値すると思う。







街並七景

道路に沿っての清流に家一軒一軒の脇に設けられた水仕事をする場所。




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