茨城県沖で18トンの3人乗組員漁船が
荒れ模様の海から引き返すため反転しようと舵を切った時
横波を受けて転覆したと救助された船員の話として伝えている。
朝6時20分のことなので目視で波は読めたはずだろうが
18トンの船は我々の乗ってる5トン未満船と異なり
小回り半径は大きくなるだろうから時間のロスも重なったに違いない。
小さい波のいくつ目かに大きな波がやってくると言われてるが
あまりあてにならないように思う。
要は先々の波頭をよく読んで自船の特長と性能を熟知し
タイミングよく反転しないと大きな横波を受けることになる。
プロペラのひねり角度、エンジン出力、船底形状にもよるが。
ご存知の通りプロペラの回転方向は
一般には一軸なら右回り(時計回り)だから船尾は右に押される力が働く。
つまり反転は左回りの方が小回りがきく結果になる。
ダボハゼ丸のように舵自体が高速仕様なので
プロペラ上部の半径分しかまかなってないから
左回り右回りでは相当の差が出る。
(一般に舵は少なくともプロペラ直径分はある)
荒天時うまく反転できても後からくる追い波を斜め後方から受けたり
波の速度が船速を上回るとブローチング現象が起きて直進性を失い
舵が利かなくなるのでこれにも注意しなければならない。
いわゆる飛行機のダッチロール状態と同じだ。
しかしこの様な知識はおおよその船乗りは持ち合わせてるだろうけど
いざ実際にそんな現場に置かれると慌ててしまうのが実情だろう。
今回の事故も船長一人行方不明とのことだ。
何はともあれ荒れた海には出ないのが一番。
魚に“釣られて”ついつい出てしまうことあるけど。

事故を伝える記事。




【【釣】−思ふことの最新記事】