今では周囲の村を吸収合併し人口約65,000人ほどだが
元々の市内にかぎると30,000人ほどのこぢんまりした静かな街。
ここの名産塩引鮭は独特の食味で荒巻鮭とはかなり異なる。
山遊び仲間が毎年自分で作ったものを送ってくれる。
村上の人達はそれぞれの家庭で暮れになると手作りするが微妙に味が違う。
三面川(みおもてがわ)の漁業権を持ってる友人が引っかけで取ってきた鮭を
丁寧に手を施して立派な塩引鮭に仕上げたものだからこれは旨い。
もちろんここの名産だから加工業者も何軒かあり買い求めると高価だ。
そしてこの値段の付け方だが以前にも少し触れたが
消費向けには不親切で“生目方”。
つまり水揚げ時そのものの目方で値段を付けてる。
時々トラブルもあるらしい。
買って帰って計ったら表示の半分しかなかったなんて。
荒巻鮭は出来上がった目方を表示してるようだから分かりやすい。
寒風に吊すのも塩引きは尾から、荒巻は頭から吊す。
また腹のさばき方も塩引は全部切らず一ヶ所繋がったままにする。
村上は城下町であったことから切腹を嫌ってとのことだ。
そして一匹捨てるところなく食べるというのも珍しい。
皮や鰭まで活用し全く捨てる所がない。
昔からの知恵なんでしょうね。

友人が送ってくれた。塩引鮭の梱包もプロ並。

中には立派なのが。

腹は全部切らず一ヶ所繋がってる。
塩引鮭独特の施し方。

久々に使う大出刃と大まな板。

身はこんなにきれいな色。

頭の軟骨は薄切りにしてナマスにする。
これを作る友人は塩加減が絶妙で毎年暮に送られてくるのが楽しみだ。


