函館から東南東に伸びているR278号が恵山(えさん)から北上し
駅弁の「いかめし」が旨い森町に至って約100kmを太平洋側に通っています。
その間数え切れないほど中小の漁港があり1本釣り漁、
漁火でのいか漁、昆布漁、ホタテ養殖などで生活している。
立派な佇まいは見られないが、ごく一般的な漁村風景を醸し出している。
前にも少し触れたが函館空港と恵山の間にさほど大きくない港があって
船着き場に車を止めて漁船を眺めてたら漁から帰ってきた船が着岸した。
ちょうどダボハゼ丸くらいの職業船としては大きくない船に
一人の漁師が乗り込んでた。
岸に上がってくるなり湘南ナンバーが懐かしいと話しかけてきて
昔、茅ヶ崎にいたと言う。
この場所も良い所で冬の寒さは厳しいが何より海の豊かさは
漁師にとって一番有難いことだと言いながら
船倉に入ったサクラマス(海サクラ)を見せてくれた。
シルバーがぴっかぴかに光り丸々とした
1キロくらいの大きさだろうか、30匹ほど入ってた。
生活するにはこのぐらいあれば十分で漁協へ持ち込むと言ってた。
旅の途中でなければ一匹あげるのに、なんて言ってくれた。
こっちもほんとにそう思った。
こいつを刺身にでもしたら旨いだろなぁ、
なんてすぐそちらの方に気がいってしまう。
30分も話し込んで別れたが車の旅での見知らぬ人との一期一会は
観光地巡りとはひと味違った魅力がある。



