2010年09月05日

車で行く北海道(3)〜 寂しい漁村

ある年の10月大雪山系の紅葉狩りかたがた道東の太平洋側を旅してた。
前日に釧路のホテルに宿泊し、根室に向かって。

国道44号より海側の道道123号はローカルそのもので
国内にもこんな淋しい所があるんだなぁという思いが
広い大地一面に広がっている。

当時、畑正憲のムツゴロウ動物王国があって
入口の所で馬や犬を連れたスタッフがいたので挨拶だけして通り過ぎ
ますます淋しさの増す周囲の右下は太平洋だ。

ある所にその海へ下る細い砂利道があった。
ちょうど釧路と根室の中間程に記憶してるが200〜300m下った所に

(えっ、こんな所に人が住んでいるの?)

一瞬そう思ったほど寂れた漁村があって
その一軒の軒下に3人のおばあちゃん達が談笑してた。

車を進めて行くと間違いなく警戒してる様子で3人ともこちらを見てる。

家数にして10軒も無さそうな部落の道は
車1台止めてしまうとどうにもならない程細く
でも車が通る様子は全くないので傍に止めて、こんにちは。と言ったら
どこの余所者かといった雰囲気ありありで、それでも挨拶は返してくれた。
そしてこの先は行き止まりだと言う。

昆布の収穫時期はそろそろ終わりなのだが
まだ海辺の玉石の上に干している所があるので
良さそうなものでも買って帰るつもだりだった。

「おばぁちゃん、この辺の昆布はキロ当たりいくらぐらいするの?」

と聞いても、おばあちゃん同志顔を見合わせて答えてくれない。
やはり余所者を警戒する気持ちは強そうだ。

「この車ね、湘南ナンバー付けてるでしょ。
   本州の神奈川から来てるの。
   北海道はもう数え切れないほど来ていて
   今日も小さな漁村を訪ねる旅の途中に寄ったんだ」

と、話をしたらやっと少しだけ打ち解けてくれて
10分も経つと笑顔で話しに応じてくれるようになった。
やはりここは10軒もなくこの海辺の部落では一番小さいのではないか。

昆布はもう少し早い時期が良いとか
いろいろ楽しい話を聞かせてもらうことができたが
びっくりしたのは自分達は生まれてこの方都会には出たことがない、
釧路も根室も話しに聞いて様子は分かるが一度も行ったことがない。
なんと言ってもここが一番良い所だと言う。

正に住めば都とはこのことだ。
でもこのおばあちゃん達、お嫁に行かなかったのかなぁ、
なんて余計なこと思案したりして。
電車に2時間も乗れば釧路も根室へも行けるのに・・・。

30分も話こんでも車は1台も来ず。

「おばあちゃん達もこれからずーっと元気でね」

と言って別れることに。

街道に出て車を走らせながら、
あぁいい旅ができた。今日一日これで十分満足との思いで
気分も豊かになった。

観光地巡りでは味わえない別の旅の良さは
まだまだ数え切れない程に広がっている。

気ままな車の旅は言葉では言い尽くせない魅力に溢れる。


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posted by ダボさん at 09:18 | 神奈川 ☁ | 【旅】−旅行記−北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする